No.4 「夏に鍋?」鍋前線異常アリ
気温も低い日が続き、冬へと日々近づいてくる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。皆様の食卓にも、季節の食材やホットメニューが並んでいる頃かと思います。さて、旬のホットメニューといえば鍋ですが、今年の夏は鍋に変化が起きていたようです。今回の食 MAP ニュースでは、夏の鍋にスポットを当ててみたいと思います。
今年の夏は鍋がよく出た
<図表 1>より、20 年と 21 年の 6-8 月期間の夕食時おかずで前年より増えたメニューの上位を見ると、サラダや蒸し野菜などの野菜類、漬物・納豆などの副菜類、唐揚げなどがありますが、その中に冬の定番である鍋類が上位にランクインしていました。冒頭で述べたように、『鍋といえば寒い時期のもの』というイメージを持たれている方は多いかと思います。<図表 2>をみると本格的な鍋のシーズンは10 月-2 月頃ですので、その感覚は間違いではありません。しかし、21 年 6-8 月は例年に比べて鍋が出ることが多く、何かしらの変化があったと考えられます。
夕食時鍋類の月別TI値推移
食卓ユニバース 対象:家族世帯
分析期間:2015年10月-2021年9月 (10月起算年度)
食卓機会:夕食
対象:鍋類(しゃぶしゃぶ・すきやき含む)
計数:TI値
21 年夏は寒かったから鍋が出た?...その結論は、少し待って欲しい
<図表 2>からは、鍋の出現と気温変動には相関関係があることが推測されます。21 年の夏は寒い日が多かったのかどうかをみてみましょう。<図表 3>は 6-8 月間(92 日間)の各日平均気温を温度帯別に日数カウントしたものです。前年に比べて 25 度未満の日が 5 日程度多いですが、30 度を超える日は前年よりも多く、暑い日もそれなりにあったようです。21 年夏は寒かったから鍋、と判断するにはやや早い気がしますので、気温と鍋出現の視点からも検証してみましょう。