No.3 シングルス若者の栄養課題解決の4つのヒント

 ようやく朝晩は涼しくなり秋到来です。秋と言えば色々ありますが、やっぱり「食欲の秋」ははずせません。好きなものを好きなだけ食べることは理想的ですが、それでは栄養の偏りが生まれてしまいそうです。今回は、好き勝手しちゃっている?というイメージのあるシングルス若者の栄養バランスに注目します。

-若者の栄養素密度-

図表1 栄養素密度グラフ_シングルス&主人・主婦_20-34歳
分析期間:2018年4月~2021年3月
食卓機会:3食計+間食夜食、通期在籍モニタ限定
対象:シングルス、個人の主婦、主人の20-35歳


 今回の若者の定義は、20-34 歳の「シングルス男性、女性」と家族世帯の属性「主婦、主人」としています。(家族世帯の属性「18 才以上の子供」「その他大人」の 20-34 歳のメンバーは含みません)
 図表 1 は 20-34 歳のシングルスと家族世帯の摂取栄養量(3 食計+間食夜食)と食事摂取基準(1 日分)の栄養素密度(1000kcal 当りの栄養素量)を比較したものです。シングルスに関しては外食した栄養も含みます。
 左図は男性の栄養グラフですが、主人で基準上のバランスを満たしているビタミン C はシングルスでは 83%と基準を 17pt 下回っています。カルシウムや食物繊維はシングルス、主人で基準以下となっており、(カルシウム:シングルス 66%、主人 84%、食物繊維:シングルス 68%、主人 76%)シングルスはどちらも基準の 7 割も摂取できていない状態です。一方食塩相当量に関してはシングルス、主人ともに基準を大きく超えていますが、特にシングルスは基準の約 2 倍の摂取となっています。(食塩相当量:シングルス 196%、主人 177%)
 右図は女性の栄養グラフです。主婦では基準を満たしているビタミン C が、シングルスでは 85%と基準値以下となっています。カルシウムや食物繊維は男性同様にどちらも基準を満たしていない状態です。(カルシウム:シングルス 78%、主婦 84%、食物繊維:シングルス 66%、主婦 72%)食塩相当量は基準以上の摂取となっていますが、男性とは異なり主婦の方が摂りすぎています。(食塩相当量:シングルス 169%、主婦 172%)女性はどちらの属性でも鉄が大きく不足しており基準の 7 割以下となっています。
 このグラフから、シングルスのビタミン C 不足、若者全体の食物繊維不足、カルシウム、マグネシウム不足、塩分摂りすぎ、女性の鉄分不足という課題が浮かび上がりました。
 まず課題解決にむけて、栄養が足りている人がどんなメニューを食べているのかが分かれば、一つのヒントになると思います。
 次ぎは栄養素とメニューの関係です。

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