食彩事記

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第36回 タアサイ

image_200901_1.jpg昨年は、「食」に関するさまざまな事件や事故があり、みなさんの「食」に対する意識が変わり知識も増えたのではないでしょうか。今年は、安心・安全な一年となることを願っています。
緑黄色野菜は、霜があたると柔らかくなり甘味が増す今が旬です。ほうれん草や小松菜などがありますが、今月は中国野菜の「タアサイ(ターサイ)」を取り上げます。

「タアサイ(ターサイ)」の歴史

原産地は明らかになっていないようですが、中国が栽培の起源となっているようです。日本には、1930年代に中国から導入されましたが、戦後 次第に減少しました。1970年代、中国との国交が回復したのを機に、他の中国野菜とともに再び栽培されるようになりました。最近では、中華料理店が多くなり、また、家庭でも中国野菜をつかう機会が増えるに従い、「タアサイ(ターサイ)」の栽培が広がっています。

「タアサイ(ターサイ)」の品種と産地

1年中見かける「タアサイ(ターサイ)」ですが、夏場のものは、葉の数も少なく茎が長いために放射状ではなく小松菜やチンゲン菜のような形をしています。旬の「タアサイ(ターサイ)」は、一株に30~50枚ほどの葉を放射状につけ、地面に張り付いたようになります。中国語では、「タア」とは「つぶれた」「へこんだ」という意味があるようです。葉の形が長い葉柄の先に楕円形の葉をつけスプーンに似ていることから、別名「しゃくしな(杓子菜)」とも呼ばれています。主な産地は、静岡県・長野県、北海道などです。家庭菜園でも育てやすいように他の品種と交配した「ビタミン菜」という品種もあります。

編集後記

image_200901_2.jpgこの時期になると八百屋で見かけるたびに購入します。味にくせがなくチンゲン菜よりも葉が1枚ずつとれるので料理がしやすいためです。炒め物などの油と相性がよく、とても色鮮やかになります。また、スープに加えるなどどんな料理にも合うようです。今回はもやしの和え物にゆでた「タアサイ(ターサイ)」を添えました。みなさんも、旬の栄養豊富なこの時期に店頭で見かけたときに購入してはどうでしょうか。


今月のコラム執筆者:卒業モニタ 沖さん(練馬区在住)


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