食彩事記

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第21回 かぼちゃプリン

image_200710_1.jpg10月に入り秋らしさも深まってきましたね。今年は猛暑だったので秋が待ち遠しい人が多かったのではないでしょうか。
この時期になるとあちこちでかぼちゃの飾りものや、ハロウィン用のお菓子を目にするようになります。可愛いデザインのパッケージを見ると思わず買いたくなってしまいますね。
今月はハロウィンにちなみ「(かぼちゃ)プリン」について調べてみました。

「ハロウィン」の由来

11月1日がキリスト教の万聖節になり、それを祝う前夜祭から2日までをハロウィン(Halloween)と呼び英語圏の伝統行事です。
ハロウィンは日本でいうお盆と考えると分かり易いです。この夜は死者の魂がこの世に戻ってきたり、精霊や魔女・魔物が出ると信じられています。恐ろしい魔物から魂を取られないように、仮装をして身を守っているのです。
英語圏では仮装した子供達が夜に家を回り、「トリック・オア・トリート(お菓子をくれないといたずらするぞ)」と言い、お菓子をもらいます。
最近は日本でも定着しているイベントの一つとなっていますが、家を回っている子供達の姿はあまり見かけませんね。

ハロウィンかぼちゃ

ハロウィンかぼちゃには名前がついており、「ジャック・オー・ランタン(ジャックの灯り)」と言います。「ジャック」という男性がモデルになっており、飲んだくれては人を騙してばかりいるどうしようもない人でした。ハロウィンの夜、ジャックは悪魔と出会いました。悪魔はジャックに「魂を取ってやる!」と迫りましたが、ジャックに2度も騙され、挙句に「魂を絶対に取らない」事を約束させられました。
その後ジャックは老衰でこの世を去ることになり、天国へ行こうとしたら生前の行いゆえに扉は開かず、仕方なく地獄へと向かいました。しかし地獄にはあの悪魔がおり「魂を絶対に取らない」約束をしているので地獄には入れられないと言われてしまいます。ジャックは元来た道に戻ろうとしますが、暗くて道が分からず悪魔に「灯りをくれ」と泣きつき、火の塊を明かりとして貰いました。それをカブに入れてランタンを作り、永遠にこの世とあの世をさ迷い続けるのでした。そのカブが土地によって変わり、今の「かぼちゃ」になって彼の名前がついたそうです。

「プリン」の由来

プディング(pudding)が正式名称で、デザートとは限らず米・脂・肉・卵・牛乳などの材料を混ぜて蒸し焼きにする料理です。イギリスからフランスへ渡り蒸し菓子として改良され、いまの日本の「プリン」になりました。日本では「プリン=カスタードプディング」ですが、プディングが段々プリンへと呼び名が変わっていったそうです。

編集後記

image_200710_2.jpg新百合ヶ丘の閑静な住宅街の中に、まるでおとぎ話に出てくるような建物のケーキ屋さんがあります。このお店の名前はドイツ語で「百合の丘」という意味だそうで、地元ではかなり有名なお店なんですよ。小田急線の新百合ヶ丘駅から歩くと10数分かかるので、車で買いにくる人が多く、土日には沢山の車がお店の前に並んでいます。
この時期は和栗のモンブランやピオーネのケーキ、さつまいものシャルロットなど、秋の素材を使ったケーキが絶品です!
どれも美味しそうで何を買うか迷ってしまいましたが...かぼちゃプリンと一番人気であるザッハトルテを購入しました。このお店のかぼちゃプリンは濃厚なかぼちゃのプリンの上に生クリームがたっぷりのっているんですよ。(左の画像だと少し分かりづらいですが、かぼちゃぷりんです。)ほろ苦いカラメルに濃厚なかぼちゃプリンと生クリームを一緒に食べるととても幸せな気分を味わえます。この時期ならではの美味しいデザートで大満足でした。

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