食彩事記

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第16回 アイスクリーム

image_200705_1.jpg連休に、レジャーで遠出した方も、ご自宅でゆっくりと過ごされた方も、冷たいアイスクリームを食べて体をシャキっとさせてみてはいかがでしょうか。また、母の日に食卓にアイスクリームを並べるのも、スイーツが好きなお母さんには喜ばれるかもしれませんね。
今回は、アイスクリームについて調べてみました。

アイスクリームの日の由来

5月9日はアイスクリームの日というのは、皆さんご存知でしたか。明治2年の5月9日に日本で初めてアイスクリームが製造販売されたことを記念して、昭和40年に日本アイスクリーム協会にて制定されました。
日本で始めてのアイスクリームは、「あいすくりん」と言われ、横浜の馬車道通りに開かれた「「氷水屋」で販売されました。1人前の値段は2分(現在のお金で約8,000円)と、とても高級な品物だったようです。

アイスクリームの歴史

古代では、氷や雪は食品を保存するためのものとして使われていました。やがて、氷や雪を冬に貯蔵しておき、夏にも食べられるようになったのですが、当時は兵の士気を鼓舞し体を元気付けるための健康食品として食べられており、嗜好品としては食べられていませんでした。
嗜好品として食べられるようになったのは、ローマの英雄ジュリアス・シーザー(BC100~44)が、アペニン山脈から氷や雪を運ばせて、乳や蜜、ワインなどを混ぜ、冷やして飲むようになったのが始まりと伝えられています。
もう少し時代が進むと、暴君で名高いローマの皇帝ネロ(37~68)は、アルプスから奴隷に万年雪を運ばせ、バラやスミレの花水、果汁、蜂蜜、樹液などをブレンドし、氷菓『ドルチェ・ビータ』とよばれるものを愛飲していたと言われています。この『ドルチェ・ビータ』は、ローマ市民の間にも広がり、裕福な人々はそれぞれの自宅に氷の貯蔵庫を設け、宴会などで楽しんだと伝えられています。
また、ローマの将軍クイントゥス・マキシマス・グルゲオの文献には、氷菓の製法が記され、最古のアイスクリームのレシピと言われています。

編集後記

image_200705_2.jpg東京・六本木に、アイスクリームの専門店があります。このお店は、アイスクリームとトッピングするナッツやフルーツ、スポンジなどをオーダーすると、店員さんが9度に冷やした石の上でミックスしてくれる、とてもユニークなお店です。
アイスクリームもミックスする材料も種類が豊富で、何通りもの組み合わせが楽しめるのが魅力的です。オーダーすると、目の前で店員さんがアイスクリームを練り、ナッツ、フルーツ、チョコソース・・と材料をアイスクリームの中に織り込んでいくのは、彩りもパフォーマンスも鮮やかで、見ていてとても楽しめます。
注文したアイスクリームをスプーンですくってみると、普通のアイスクリームよりも柔らかく、ねっとりとしていました。それでいて、口の中で色々な味がめぐってきますので、飽きがくることはありません。
また、ナッツだったりフルーツがはじけたりと食感も様々であり、カップの下のワッフルコーンもパリッと香ばしく、食べごたえのあるアイスクリームでした。
人気のあるお店で並ぶこともありますが、自分にぴったりの組み合わせを考え、オリジナルのアイスクリームをつくってもらってはいかがでしょうか。

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