食卓双眼鏡

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第13回 2節気(1月中旬過ぎ~2月2日) メニュー編:納豆

上のグラフは納豆が夕食卓にどのくらい登場したかを表しています。平均TI値が110と言うのは、毎日100世帯のうちの11世帯が夕食に納豆を食べている、ということになります。年間を通してよく食べられている納豆ですが、1月中旬から7月までは平均数値より上回り、8月から年明けまでは下回っています。
特に1月中旬から2月までの間は、一年で最も納豆が食べられている時季なのが分かります。逆に8月と年末年始には食卓登場の機会が減るようです。その理由は?
・・・納豆は加工食品なので旬は余り関係ないし、納豆を食べるような行事も思い当たらないのですが・・・あえてこじつけると、8月と年末年始にTI値が下がるのは、夏休みや冬休みなど、家族がそろうときには、納豆のような手軽に食べられるものが食卓に並ぶ機会が減るせい?確かに、あまりお正月におせちに納豆という組み合わせは聞いたことがありませんね。そして、その後お正月休みを終えて、TI値が急上昇。これは、納豆の材料である大豆が、秋に収穫され冬を超え一番うまくなるのが1月下旬から2月とも言われていることからくるのでしょうか。
納豆の栄養価について詳しい人は多いと思いますが、納豆を食べる頻度(食卓登場率)が一年の間で変動する理由について正確に説明できる人はいないかもしれません。そのあたりに心当たりがある方は、ぜひ教えてください!
さて、納豆が一番食べられる時季である2節気に、納豆はどんな風に食べられているのでしょう? 納豆を使用したメニューで圧倒的に多いのは、「納豆そのまま」。これは添付のタレ(最近ではゼリー状になっているものも)か醤油を混ぜただけのもの、加えても刻みねぎかからし(マスタード)くらいです。納豆を材料にしてあれこれ手をかけて料理したわけでなく食卓でちょいちょいと混ぜただけ、と言うようなメニューです。そんな手軽さが納豆がよく食卓に登場する理由のひとつなのでしょう。そして白いご飯との相性がいいのも忘れてはいけません。食MAPの食卓個票を見ると、納豆がでた食卓にはほぼ必ず、ご飯が登場しています。玄米や手巻き寿司や海苔巻き、海鮮丼などのすし飯料理とも好相性です。パスタやパンと食べる人もいますが、少数派。納豆好きならどんな風にして食べても美味しいのかもしれませんが、わざわざスパゲティに入れなくても、と思っている人も多いのでは? 実はかくいう私も、ごく普通にかき混ぜた納豆を白いご飯と食べるのがいちばん、と思っている一人。それでもたまに食べたくなる納豆料理に、「納豆とニラのオムレツ」があります。
納豆と卵のベストコンビに、ニラが加わったこのオムレツは、ぜひ試してほしい料理です。白いご飯が進むことまちがいなし!ビールとの相性も抜群です!
納豆とニラと卵の3つが入っていれば、オムレツだろうが卵焼きだろうがおいしくできると思うのですが、参考までに私のやり方をご紹介しましょう。
ニラ1/2束は、1センチの長さに切ります。卵3個を割りほぐし、塩・こしょうをふりいれ、ニラも加えざっと混ぜます。フライパンに油大さじ1を熱し、卵液をジャッと流しいれ、木ベラなどで大きく混ぜながら広げ、真ん中に納豆1パック分をのせます。納豆を包むように形を整えながら焼けばできあがり。
納豆が飛び出してきたり、ちょっと形が悪くなっても気にしなくて大丈夫。食卓に出した途端、あっという間になくなってしまうはずですから。

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